黒木信作さん

写真1:黒木信作さん

食べ物は正直です。つくる人や土地の味わいが出ますから

写真2:黒木信作さん
蔵は創業明治18年で、今年130年を迎えました。現在は私の父で4代目となります。私は大学を卒業してから酒類総合研究所で醸造や蒸留について学び、この世界に入ってきました。4年目で修行の身ではありますが、酒質の設計・管理から営業、経営と仕事の幅が広がり、充実した日々を送っています。
私たちの蔵がある高鍋町は城下町で昔は文教の町として栄えていたそうです。海が近く天然の牡蠣が採れますし、山もあり、食も豊かで、コンパクトな町はとても住みやすいですよ。ここで、私たちは蔵とは別に農業も行っていて、高鍋町に40ヘクタールの農地で焼酎の原料となる芋や麦、米をつくっています。そこでは、そのままだと産業廃棄物になる焼酎のもろみを発酵させ肥料にして土に返しています。そしてまた作物を育てる。大地を醸し、循環させることでこの土地に生かされていることを感謝しながら生活しています。私は東京の大学を卒業し、1年間フランスに留学していたのですが、外に出たからこそ宮崎のよさを実感できました。そのよさの中でも際立っているのが人のよさ。宮崎は食べ物が本当に美味しいですが、それは人がいいからなんですよ。素朴であたたかな人のつくる食べ物はやはり、正直で優しい味がするんです。それに宮崎の人は他者を受け入れるおおらかさもあります。宮崎に遊びに来る人には、そういう人のよさ、食のよさを味わってほしいと思います。ぜひ、焼酎を飲みながら。
プロフィール
蔵元。高鍋町出身。明治18年から続く焼酎蔵で生まれる。大学卒業後に焼酎造りを学んだのち、実家の酒蔵に就職。現在は4代目である父の下で酒造りから経営までを行う。
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