松永一さん

写真1:松永一さん

花を育てるにはぴったりな環境でした

写真2:松永一さん
僕は昔、熊本の阿蘇の方にある清水という場所で父と二人で進駐軍の花のお世話をしていました。親父は英語も話せたし、何より花が好きでね。だから親子2代で花に携わってきたんです。その委託が終わってからは新しい花の品種をつくったりして、よく新聞に載せてもらっていました。するとその記事を見た宮崎の方から声をかけてもらって、宮崎に来たんです。その時に小林市から花づくりのお誘いを受けました。「小林はホタルが飛ぶほど水が綺麗だけど花がない。こっちに来ないか」ってね。
家も見つけてくれて。小林に来てみて驚きました。夏は程よく涼しいし、冬も柔らかい寒さで、花を育てるにはぴったりの環境だったんです。小林市の方もサポートしてくれてて、困ったことはなかったですね。今では花を育てる農家さんも増えました。宮崎県全体はスイートピーの出荷量日本一ですから。みなさん熱心に頑張っていますよ。
ここは本当に素晴らしいところです。リンドウも秋出しのパンジーもよく育ちます。野菜も見事に育ちます。化学肥料ばかりに頼る農業じゃなくって、土地の性質を見極めた農法を多くの農家さんが実践されてるからでしょうね。
ルーサー・バーバンクという、育種の神様と呼ばれた人が「花は全人格を見抜く」と言ったそうです。つくり手を見抜くという意味もあるのでしょう。僕は80を超えてようやくその言葉がわかったような気がします。でもまだまだ勉強の途中。花に恥ずかしくない仕事を、小林という恵み豊かな土地でこれからも続けていきたいと思います。そしていつか小林を日本有数の花の産地にしたいですね。
プロフィール
育種家。韓国出身。戦後熊本県に家族で移住、その後小林市に移る。これまでに新しい品種を約10種、新系統を約50種開発した。特に青いバラ咲きのポリアンカは世界で絶賛されている。
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